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高齢者へのカウンセリング

高齢者の心理臨床について

一般に高齢者になると、心身の機能が低下し、生活や行動範囲も変化していくものです。それに加え、退職や近親者との死別、経済的不安や家族関係における葛藤、老いや死と直面する不安や孤独感など、心理的な課題は多いと言えるでしょう。その一方、健康上問題のない高齢者の寿命(健康寿命)は近年延び続け、高齢者の雇用者数の割合も上昇傾向にあります。高齢者の心理臨床においては、クライアントの心理面だけでなく健康状態や社会生活等も詳細に把握することが重要でしょう。

高齢者の心理的課題

エリクソン(Erik Homburger Erikson)によると、高齢期の心理的課題は「統合」であるとしています。つまり、高齢者において人生をどう意味付け、どう再構成していくかは極めて重要な課題と言えるでしょう。また、その人生の統合を促進するためには「回顧」や「語り」が有効と言われています。

高齢者への心理的援助(ライフレビュー法)

ライフレビュー法とは、1963年にアメリカの精神科医バトラー(Butler, R.N.)によって提唱された心理療法です。高齢者が人生を振り返ることで、高齢者人生の評価と洞察を促進することが目的です。高齢者が自分の人生を語ることによって、高齢者が自分らしく統合感を持って生活することが促進されるでしょう。
ライフレビューの効果に関する研究は様々ですが、その一つに自己効力感の改善が挙げられています。一般に自己効力感を高めることで生活への意欲が改善し、より明るく健康的な生活が期待できるようになります。 当院の自由診療ではクライアントが希望する時間設定で、ゆったりと面接を進めて参ります。場所は当院だけでなく、ご自宅や施設への往診も承ります。 最もリラックスできる場所で人生回顧をゆったりと行うことで、人生の価値や意味が大きく再構成されることでしょう。また、抑うつや認知症を合併している場合、ライフレビューを薬物療法と同時並行で進めることも可能です。